パチちゃんねる

パチ屋の店長が書くブログ/これであなたも百戦錬磨?

ブラック企業の代名詞はパチンコ店/ブラック体質は改善されるのか?②

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ある時の遅番終了間際、店長から呼び出され全スタッフが集合した。自店の従業員は店長・副店長・主任・自分・アルバイト4名の全8名だ。

 

早番の主婦アルバイト2名はこの場にいなかったが、その他の6名に店長から一言。

 

『ウチの会社は3カ月後に新店舗を立ち上げることになった。場所は和歌山県だ。そして主任が明日から新店舗に異動する事に決まった。みんなで主任が抜けた穴を埋めてほしい!』

 

ブラック企業2

 次の日、アルバイトの主婦2名にも主任が異動する件が伝わった。みんながソワソワしているのが直ぐに分かった。

 

『主任が抜ける!?大丈夫この店?』

『誰がリーダーシップとるのよ!?』

 

それもそのはず。主任は自店の中心的な人物だ。名前はケイ。年は僕の7つ年上で当時26歳。面倒見が良く、なんでも相談に乗ってくれる。

 

僕も「ケイさん」と呼び慕っており、僕を社員に誘ってくれたのもケイさん。仕事も一から丁寧に教えてもらい、尊敬していた上司だ。

 

当時の副店長は年齢は40代後半。物静かでマイペース。猫背で下を向きながら仕事をするタイプの人間。それでいて影が薄い。そんな人物。

 

主任と副店長、上司としてどちらが人望が厚かったかは言うまでもない。

 

ここから僕は多忙な毎日。ケイ主任が抜けたからと言って人員の補充があるはずもない。

 

単純に従業員が1人マイナスになった。今までですら、人員不足で過酷な毎日を送っていたのに、それ以上の激務。

 

主任が抜けた穴を埋めるために、僕はこれらの仕事を覚える必要があった。

 

    1. 金銭業務
    2. 設定変更
    3. ポスター作り
    4. シフト作成
    5.  釘調整の練習

 

当然勤務時間内で覚える時間が無かったので早出+残業の毎日だ。

 

朝の8時~夜の8時に加え、夜11時~夜中の2時。

 

毎日15時間勤務だ。休みの日も夜だけは店に戻り、仕事をしていた。

 

現代の過労死のラインは月80時間の残業と言われていますが、当時の僕は150時間~200時間の残業を3カ月間していた。

 

パチンコ屋の仕事はこれだけではない。お客様のクレーム対応や日々の業務も並行してさばかなければならない。少しづつ僕の中で愛社心が薄れていくのが分かった。

 

店長と副店長も顔には出さないが相当疲れが溜まっていた。それも当然だろう。僕は若さだけで乗り切っていた。中年の店長や副店長には身体に悪すぎる。

 

数日後、オーナー兼社長が店舗に訪れた。

 

『いつも、すまんやで。助かるわ』

 

この言葉で店長と副店長の疲れは吹き飛んだ様子。

 

僕は心の中で叫んだ。”ゼッタイニ、ダマサレナイ!!”

 

ブラック企業2-1

ケイ主任が異動した店舗のグランドオープンも落ち着いた頃、僕は現状の悩みを電話で相談した。

 

  1. 仕事量の多さ
  2. 勤務時間の長さ
  3. 人員不足

 

しかしケイ主任の返答は、

『仕事量が多い分、早く覚えられる』

 

『勤務時間が長い事も良い事や。若い時の苦労はいつか報われる』

 

『人員が少ないのは仕方がない。ウチの会社は金がないんや』

 

この時、初めて気づいた。ケイ主任も洗脳されている。ブラック企業の怖い所は洗脳だ。浸かる所まで浸かってしまえば、ブラック企業だと気づかない。

 

ケイ主任は尊敬できる上司には変わりがないが、ここで決心がついた。

 

この会社を辞めようと。

 

つづく